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シンプルな生活を目指しています  海外での生活が25年を過ぎ日

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体が不自由になって分かったこと

股関節の骨折で2ヶ月近く入院して、1月末に退院して思うことがあるのでまとめてみました。

日常生活でこれまで何も考えずに普通にできたことが全てできなくなりました。

 

手術後の約2週間は自分では動くことが出来ないために日常の多くの事ができなくなりました。

最初に困ったのは排泄です。自身では処理ができないために尿道に管を通しベッドの脇に袋をぶら下げそこに尿が溜まる様になっていました。

大便はオムツをつけていたのでその中で済ませ看護師、介護士の方にオムツの交換をしていただくという生活をかれこれ2週間くらいは続けました。

その間入浴はストレッチャーごと浴室に担ぎ込まれその上でシャワーを浴びさせていただくという入浴を週1回だけしていただきました。

正直恥も外聞などと言っていられない状況で介護というとてもありがたい処置にお任せでした。

その間に自分自身の処理が何もできない事に非常に悔しくてたまらず、1日も早くこの状況を脱する事が目標でした。

先ずは自身で車椅子に乗る事ができればトイレの処理は自身でできるので、手術後2週目で人の手を借りずに乗れる様にしました。足は全く動かす事ができませんでしたが何と乗れる様になり病院にあるとても広いトイレの個室で用を足す事ができる様になりました。

それにより尿道の管を外し暫く使用していた尿瓶の必要もなくなりました。

次のステップは入浴です。普段の生活では毎日入浴をしていたので週1回の入浴ではとても耐えられなかったので何とか1人で入浴できる様にしました。車椅子で脱衣所に行き、そこから手すりを利用して移動して介護用の丈夫な入浴用の椅子に腰掛ける、ということでシャワーが浴びれる様になりました。それからは従来の日常通り毎朝シャワーを浴びれる様になったので入浴をしていない不快感もなく清々しい環境の構築ができました。

その次のステップは退院を視野に入れての松葉杖での歩行訓練でした。一番の難関と考えられるのは自宅がエレベーターのない4階という今の身体の状況では最悪の環境です。松葉杖を利用しての階段の上り下りが必須です。更にその階段には手すりもないという更に過酷な条件ですので療養士の先生に手摺のない階段の上り下りの特訓をお願いしました。その訓練のお陰で何とか上り下りができる様になったので、完全なバリアーフリーの恵まれた環境にある病院から外のバリアだらけの世界へ出ていく自信が多少は持てました。

 

いよいよ退院を迎え社会の荒波に片足の不自由な状態で生活を始めました。

先ず遭遇した問題は電車です。

通院のために電車に乗る必要があるのですが今の電車は高架になっていたり地下鉄だったりでホームにたどり着くためには階段、エスカレーター、エレベーターのどれかでホームまで上がるか、下がるかが必要になります。人の多い駅では階段とエスカレーターは今の身体の状態では利用が危険なためと、亀の様なスピードですので他の方に迷惑をかけてしまうことになるのでエレベーターを使用します。しかしエレベーターのある位置が問題でホームの中心にあるのは稀で後ろか前のどちらかです。そうしますと場合によってはホームの端から端まで歩かなくてはいけなくなるので、ただでさえ杖での歩行が亀の様に遅いのに更に時間がかかります。

五体健康な時は気付きませんでしたがエレベーターの位置は何とかならないのでしょうか?

 

またシルバーシートでも多くの問題があります。なるべくシルバーシートを利用したいところですが、特に若い女性がシルバーシートに座っていることが多く席を譲る気持ちは殊更無いようです。そんな状況でよくあるのですがシルバーシートでない席に座っていた年配の女性がわざわざ寄ってきていただき席をどうぞと声をかけていただくことが幾度かありました。年配の方は色々と経験をされているのでしょうか、とても他人に優しく配慮をしてくださる方が多くとても有り難く感じております。

 

自分自身が健康だとこれまで分からなかった事が不自由になったために色々と見えてきました。

シルバーシートにいた反面教師に教わったことで心に決めたことは、この足が治ったら 身体の不十分な人、年配の人、妊婦には必ず席を譲ろうと心に決めました。

 

まだまだ感じている事がありますのでまた書き足していこうと思います。