HSBCが昨日2020/12決算による回答を発表しました。
昨年はHSBCは配当をイギリス政府の要請で停止をしたため、米中経済戦争に巻き込まれていた状況に追い打ちをかけて株価が暴落していました。
昨年の10月頃から2021年の配当について情報が出始めていましたがやっと昨日HSBCより正式なアナウンスがありました。
配当はUS$0.15/share 権利確定日は3月12日 受取日は4月29日 と正式に発表がありました。
この発表の前に香港市場での株価が上昇していました。
昨日の終値はHK$46.70まで上昇しています。
最安値は27.50でFinCEN文書の漏洩がありマネーロンダリングのニュースがあったことと、株安を誘ったもう1つの材料が中国の制裁懸念でした。
中国商務省が特定の外国企業を「信頼できない企業」に指定し、中国との取引を制限できるようにする規則を施行し、共産党系メディアの環球時報(電子版)は記事で、制裁の対象になる可能性がある企業としてHSBCを例に挙げたことがありました。
記事は「中国企業の取り締まりを悪意を持って外国政府に働きかけた企業も対象になる」との専門家の見方を紹介した。HSBCについては中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)の孟晩舟副会長兼最高財務責任者(CFO)のカナダでの逮捕に協力した疑いがあると触れた。HSBCは捜査への関与を否定しているが、市場では「中国での事業が困難になるリスク」(欧州大手銀)に警戒感が浮上し売りを誘いました。
利益の大半を香港や中国本土に依存するHSBCにとって、仮に中国との関係が悪化すれば経営の根幹が揺らぐことになります。中国が香港の統制強化へ施行した「香港国家安全維持法」への支持を表明し、米英の高官や政界から批判を浴びていました。
ただでさえ警戒されていた米中対立の悪影響への不安がさらに広がってしまい株価が暴落していました。
10月に底打ちしてから11月頃には配当再開の噂が出始めじわじわと値を上げてきて下落前のHK$60へ78%戻してきていて、あと20%の戻りは期待したいところです。
とりあえずは配当が再開されたことで一安心ですがイギリスでのファーウエイがHSBCを提訴して却下されていますがネガティブなニュースが出ないことを祈るばかりです。
現在のチャートではRSIもMACDも上昇への期待ができる数字になっています。
今後のHSBCの株価上昇には大きく期待をしたいところです。