Alibaba(BABA)の金融関連会社であるAnt Groupは今週、香港と上海のマーケット上場を委員会に提出し承認されたニュースがでました。
Financial Times と Reutersの情報では300億ドルを調達する計画でこれまでのIPOでは最大規模になりそうです。ANTグループのスポークスマンは調達する金額についてはコメントを拒否しているようです。
Antが火曜日に香港証券取引所に提出した文書には、新株の価格帯やIPOの予定日は記載されていませんでしたが、同社の報告によると、6月までの6か月間の売上高は725億元(105億ドル)で、前年同期から38%増加しました。この期間の利益は219億元(32億ドル)でした。
Antは、中国で最も人気のある支払いアプリの1つであるAlipayを所有しており、ローン、投資、クレジットスコアリングシステムなどのオンライン金融サービスも提供しています。Alipayの月間アクティブユーザー数は7億1100万人で、約118兆元(17兆ドルを処理したとAntは報告しています。 )
このニュースが出ましたので週明けALIBABA株が急騰するのではないかと思っています。
22日の終値 298.00 -2.00 (-0.67 %)
HK$2.00の下げとなっておりますが明日はどうなるのか、目が離せない状況になりそうです。
これまでの世界最大のIPOはサウジのAramcoが29.4億ドルでしたのでこれを上回る規模のIPOになりそうで、その資金調達を香港、上海で行うというところも注目すべき点です。
背景には中国とアメリカとの摩擦がありHUAWEI、TENCENTなどがアメリカ政府によって制裁をされていることがあることにより、ALIBABAも同様の措置が今後あるかどうかということが、リスクになっています。
たとえば、Huaweiに対する最近のアメリカ政府の制裁措置により、中国のハイテク企業による半導体や高性能なチップの供給が遮断されました。Huaweiにとっては致命的な打撃となっています。
このようにアメリカ政府によって制限が課せられればAnt Groupの事業にとって「重要となる可能性のある技術、システム、デバイス、またはコンポーネントを取得または使用に重大かつ不利な影響を与える可能性がある」とALIBABAは見ています。
中国、アメリカの経済戦争という観点ではこれだけの資金を調達し世界にALIPAYを広げ、様々な情報を収集し分析する事業内容もありますので、そのよな事業に対して何らかの措置が講じられるのは時間の問題かもしれません。
ALIBABAの株価が上昇してもそのようなリスクの背景があることを考えますと短期で手放すのが得策かな、と思っています。
今週のALIBABAの株価の動向が楽しみです。